
お庭まわりのお手入れは “戦い” です。
雑草や虫、以外にもデザインや匂い──
気をとられるものがたくさんです。
「雑草が生えてきて大変…」「ペットのおしっこで匂いが…」「もうちょっとカフェみたいにしたいのに…」…etc
そんな時の万能お助けアイテムになってくれそうなのがウッドチップ。
とはいえ、気になるのは「虫はわかない?」「シロアリは大丈夫?」といったデメリットのほう。
この記事では、そうした心配ごとをひとつずつ正直に確かめてから、メリットや樹種の選び方、必要量まで見ていきます。
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そもそもウッドチップとは?

ウッドチップとは、文字どおり “木材を細かく砕いたもの” です。
市販されているウッドチップには、さまざまな種類の木が使われていますが、共通して言えるのは、“元の木の性質をそのまま引き継いでいる” ということ。
たとえば、防虫性の高い木であれば、防虫効果のあるチップに。
香りの強い木であれば、香りの強いチップになります。
逆に言いますと、そういった特性の少ない木からつくられたウッドチップは、特性の少ないチップになるということ。
つまりウッドチップといっても、どれも性質が同じ、というわけではないのです。

ウッドチップのデメリットと対策
さてそんなウッドチップですが、まずは気になるデメリットのほうから。
ここでは、よくあるデメリットと、その対策をひとつずつ正直に見ていきましょう。
①虫やキノコが生えてこないか心配
まず気になるのは、腐食、虫、そしてキノコなどの“ジメジメ系”のものたちへの心配ではないでしょうか。
実際、いくら防虫・防腐のウッドチップといっても、風通しが悪く湿気がこもる場所では、そうした生き物たちの住みかになってしまう可能性はあります。
そんなときは、「かき混ぜて空気を通してあげる」などの換気対策が効果的。
基本的には日当たりが良くて風通しの良い場所がベストではありますが、湿気がちな場所でも、こまめな手入れをすることでその心配はだいぶ軽減できます。
②シロアリの住処になる?
また「ウッドチップをまいたら、シロアリがやってきて家まで…?」
そんな想像も不安として頭をよぎります。
これに対する安心材料ですが、基本的にシロアリは “厚みのある木材” に巣をつくるため、チップのような薄くて小さなものには住みつきにくいとされています。
ただし、シロアリが地中に巣をつくって、ウッドチップをエサにするケースはゼロではありません。
そのためにも、やはり①と同様、湿気をためこまない工夫が大事です。
そして心強い味方が「ヒノキ」や「ヒバ」。
これらの木には、シロアリが特に苦手とする成分が含まれており、防虫効果がとても高いのです。
お家の土台でもヒバやヒノキを使うことが多いのはこのためです。

③時間が経つと、すこしずつ減っていく
ウッドチップは自然素材なので、時間が経つと土に還ります。
これはエコで良い反面、お庭の変化という視点では “時間が経つとウッドチップが減って、土が増える” 事になります。
見た目にも変化が出てくるため、定期的な補充や入れ替えが必要になります。
「最近チップが薄くなってきたな」と思ったら、足してあげるタイミングかもしれません。
④風の強い日に、飛んでいくことも
ウッドチップの“軽さ”は、運びやすくて便利な反面、強風の日には飛ばされてしまうこともあります。
それについては、当たり前ではありますが、“飛んでも大丈夫” な環境があると理想的ではあります。
たとえば、フェンスやちょっとした囲い。
ただ「ウッドチップを導入するためにフェンスを作った」というのも本末転倒感が否めないので、それらはほどほどに、ですね。
⑤お手入れと入れ替えの手間
また落ち葉の季節には、チップと落ち葉が混ざって、掃除がしにくくなることも。
熊手でざっくり集めるか、いっそ「一緒に土に還ってもらう」と割り切るか。
おおらかに構えるのが、うまく付き合うコツかもしれません。
また、入れ替えのときも、土と混ざったチップを完全に回収するのはなかなか大変。
「最後は土に還る素材」と考えて、無理に取りきらないでもいい、そんな心構えも意外と大事かもしれません。
⑥続けるための費用
ウッドチップは、一度敷いて終わり、ではありません。
③でも触れたとおり、時間とともに減っていくため、補充のたびに費用がかかります。
初期費用に加えて “維持費” もかかる素材であることは、敷く前に頭に入れておきたいポイントです。
ウッドチップを庭で使うメリット
さて、デメリットに対策があると分かったところで、こんどは良いほうの話、ウッドチップのメリットです。
いったいどのようにお庭と親和性があるのでしょうか。
①見た目がナチュラルでおしゃれ
まず第一に挙げられるのが、その“見た目”です。
お庭は大事な、目の保養。
いくら機能がすごくても、あまりにダサいのはちょっとご遠慮したいもの。
その点、ウッドチップは優秀です。
主張しすぎず、でも木や草花と自然になじんで、庭全体をやわらかくまとめてくれる。
また “ふかふか感” や “素材感” などの表情は、なんとも心地がいい。
カフェっぽい雰囲気を出したいときは、その見た目だけでも、とくに重宝します。

②雑草の発生を抑えてくれる
“お庭作り” と “雑草” は、切っても切れない関係です。
ウッドチップはその対策にもなります。
ウッドチップを敷いておくと、
土に光が当たりにくくなって、
飛んできた雑草の種が根を張りにくくなる。
これだけで、ずいぶん違います。
ただ、そうは言っても雑草のエネルギーはすごいもの。
本気で抑えたい場合は、防草シート+ウッドチップの二段構えが効果的です。

↑防草シート敷き
③雨の日でも、泥で汚れにくい。
雨が降ったあとの、ぬかるんだ地面。
そこに子どもや犬が突撃して、全身泥だらけ。
目を背けたくなる光景です。
でもウッドチップがあるだけで、足元の泥跳ねがぐっと減ります。
(気にせず)「遊んでおいで」と言える “秘策” にもなるのです。
④最後は自然にかえる
ウッドチップは、最後は自然に分解されて土に還っていきます。
プラスチックのように「処分はどうしよう…」と悩まなくていい。
風で飛んでいっても、なんとなく許せる。
こういう “あとくされのなさ” も、意外と大事なポイントかもしれません。
⑤香りによるリラックス効果
木の香りは、それだけで気持ちをゆるめてくれる力があります。
とくにヒノキやヒバなど、一部の木が放つ香りは“別格”。
これは木がもともと持っている(「抽出成分」という) “自然のエキス” の力です。
木によっては、その香り自体にリラックスをうながすような作用もあります。
庭にふと出て、自然に伸びをして深呼吸。
想像するいいお庭の条件がここにある気がします。

⑥消臭効果(ペットのおしっこ対策)
ウッドチップには、 “消臭材” としての一面もあります。
たとえば、ペットのおしっこ。
一見わからなくても、繰り返されるとだんだんにおいが気になることも。
そんなときも、“木の抽出成分” が頼りになります。
また、においを和らげるだけでなく、木の種類によっては、防虫・抗菌・防カビといった作用も期待できます。
つまり、選ぶ木によって、そうしたプラスの機能もお庭に取り入れられるというわけです。
そしてこの項目においても『ヒバ』は大別格、『ヒノキ』は別格なのです。
※ペットが歩くことを考えると、チップの形状ややわらかさも大事なポイント。角がとがっていないタイプや、ほどよい厚みのあるタイプなど、足にやさしいものを選んであげたいものです。

ウッドチップに使われる木の比較
冒頭にお話ししたように、ウッドチップはその樹種によって性質も変わります。
本来、木がもつ香りや効果などは、種類ごとにちょっとずつ違うため、ひとつのモノサシで測ることはできません。
それでも今回は、チップ選びの参考になるように、あえて感覚的な要素も交えながら、表にまとめてみました。
| 樹種 | 香りの強さ | 消臭効果 | その他の性質 | コスト感 |
|---|---|---|---|---|
| ヒノキ | ★★★★☆ | ★★★★☆ | 抗菌・防虫・防カビ効果、リラックス効果が高い | 中程度 |
| ヒバ | ★★★★★ | ★★★★★ | 防虫・抗菌・防カビ効果、耐久性が最高峰 | 高い |
| スギ | ★★★☆☆ | ★★★☆☆ | 抗菌作用、軽量で扱いやすい | リーズナブル |
| サワラ | ★★☆☆☆ | ★★★☆☆ | 防虫・防カビ効果、軽くて柔らかい | リーズナブル |
ヒノキは、効能の高さと手頃な価格を兼ね備えた、バランスのいいウッドチップ。
まずは試してみるなら、ヒノキを選ぶのが間違いないかもしれません。
そしてその上位互換にあたるのがヒバのチップ。
ヒバの持つ効能は、他のどの木と比べても群を抜いています。
そのぶん、ウッドチップの価格も高めになる傾向があります。
そのため「部分的・少量だけ使いたい」「でも効用は一番いいものにしたい」という方にはいいかもしれません。
また、市販されているウッドチップには、樹種を混ぜた「混合タイプ」も多く見られます。
“スギ+サワラのチップ”や、“ヒノキ+スギのチップ”など。
比較的混合チップはリーズナブルなものが多いです。
ウッドチップの必要量は?|お庭やドッグランに最適な厚み
それではウッドチップを考える時、どれだけの量を購入すれば良いのでしょうか。
ポイントは敷く厚みです。
それによって必要な量が変わってきます。
たとえば雑草対策や大型犬用ドッグランなら10cm、小型犬用やガーデニングなら5cm程度が目安です。
面積ごとに必要なウッドチップの量をリットル換算でまとめてみましたので、購入時の参考にしてみてください。
| 必要な厚み | |
|---|---|
| 雑草対策 | 10㎝ |
| ドッグラン(大型・中型犬用) | 10㎝ |
| ドッグラン(小型犬用) | 5㎝ |
| ガーデニング用 | 5㎝ |
↑用途ごとの必要な厚み
| 5㎡ | 10㎡ | 15㎡ | 20㎡ | |
|---|---|---|---|---|
| 必要な厚みが10㎝の場合の必要量 | 500ℓ(リットル) | 1000ℓ(リットル) | 1500ℓ(リットル) | 2000ℓ(リットル) |
| 必要な厚みが5㎝の場合の必要量 | 250ℓ(リットル) | 500ℓ(リットル) | 750ℓ(リットル) | 1000ℓ(リットル) |
↑面積ごとの必要な量(リットル)
まとめ|デメリットを踏まえた上で
デメリットからはじめたウッドチップのお話でしたが、いかがでしたでしょうか。
やはり自然物なので「万事が万能、100点満点」というわけではありません。
しかし、ポイントを押さえ、またちょっとの理解を持ってすれば、とても使いやすいお庭アイテムなのかもしれません。


